広島平和記念資料館 Hiroshima Peace Memorial Museum
2013年から改修工事をしていた、広島平和記念資料館がリニューアルされた。
丹下健三の設計により1955年に開館し、老朽化による改修工事とともに展示内容を大きく見直し開館以来最大規模のリニューアルとのこと。
8月は8:30〜19:00まで開館。8月5日、6日は20時まで開館している。
館内は無料エリアと有料エリアがあり、今回リニューアルされた有料エリアを少し見ていきます。
東館
今回2019年にリニューアルされたのは本館(西館)ですが、2017年にリニューアルされた東館も少し見ていきます。
有料エリアのはじめは、原爆投下前の広島の町並みを写真で展示している。
相生橋界隈。写真はH字形の橋だけど原爆投下時は現在とT字型の橋だった。
この相生橋がエノラゲイから投下目標点とされていた。
広島県産業奨励館。現在、世界遺産に登録されている原爆ドーム。
紙屋町交差点界隈。現在、広島そごうがある、あの紙屋町も現在と同じくチンチン電車が各方面へ行き交っていた。
中島本町界隈。現在の平和記念公園。
以前とある本で、原爆のガイドをしていた方が、観光客の方から「でも、まだよかったですね。公園の上に原爆が落ちて」というような事を言われれショックを受けたと話していた。
原爆投下前、現在の平和記念公園界隈、広島でも最も栄え人通りの多い場所の1つだった。アニメ映画にもなった「この世界の片隅に」でも原爆投下前の中島本町が忠実に再現されていました。
多くの人が足を止めて見つめていた写真。原爆投下前の日常。
原爆投下で、一瞬で壊滅した広島。
円形状の映像で原爆投下前
本館(西館)
今回リニューアルされた本館(西館)
被爆の実相
8月6日、多くの子供が動員され建物疎開が行われていた。
その上に原爆は投下された。遺品の持ち物が誰のものなのかわからない物も多い。
原爆の、キノコ雲の下に実際に生きていた人間が子供がいたということ。
大きく破壊された仏像。
持ち主の子供と一緒に埋められた三輪車。後日、掘り起こされた。
灰と化したお弁当箱。お昼に食べる予定だったのだろう。
遺品の数々、そこには家族があり、日常があった。
実際に足を運んで、遺品を見てみなければわからないかもしれない。
展示の合間に平和記念公園を一望できる箇所があった。一瞬、現在に戻って来たような感覚になった。
展示を見てまわっていた時、ちょうど同じところを一緒にまわっていた車椅子の方がおられた。係りの方から展示の説明に熱心に耳を傾けていたが、特にその方には気にもとめず自分は展示に見入っていた。
その車椅子の方が、最後に車椅子から立ち上がり展示物室に向かって、頭を下げ深々と合掌をされていたのが印象的だった。
映画監督の大林宣彦さんだった。
展示場を出ると、多くのマスコミが待ち受けていて、大林監督を取り囲んでいた。
平和記念資料館には世界中の著名人が訪れ、メッセージを残している。
多くの平和へのメッセージをスライド見ることができる。
オバマ大統領が訪れた時の折り鶴とメッセージも展示されている。
最近は、来場者の2割は外国人だという。
2019年のトリップアドバイザーでは行くべき日本の観光スポットに、1位の伏見稲荷に続き2位に広島平和記念資料館が入っている。
ぜひ、国内外問わず、老若男女問わず、宗教思想問わず、多くの人々に訪れてほしい場所だと思います。
www.tabijiphoto.com
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